電子伝達系

俺が東大に来て思ったことが1つある。
それは、ブランド校行ったからって金持ちになれる訳じゃない、ということ。


金持ちになれる奴っていうのは、

・本気で金を儲けようと日々虎視眈々と好機を狙っているやつ
・そういうやつの腰ぎんちゃくにつかまるのが上手いやつ

の2種類だと思う。世の金持ちの99%これじゃないかな。

一部、超天才的な人が自分の趣味で研究一筋に生きて、人類全体の大きな進歩になるような大きな成果を打ち立てて大金持ちになる、っていうこともあるけどそんなやつは60億人に1人いるかいないかだと思う。

つまり、自分の好きな研究をこつこつやってては左団扇な生活はできないってこと。



じゃあ、研究者は金がないからって必ずしも不幸ってわけではないと思う。

俺が思うに、お金は社会を生き抜く上で重要なファクターだけどもそこまで重視すべきものでもない。

(以下すごく論理くさい文章)

お金というもの自体、古代からの物々交換を尺度として図る簡便なものとして発展してきた、実体の無いもの。
つまり、お金持ち=物々交換が多くできる、という訳だが、本来の意義から考えれば生きていく最低限の交換…つまり自分と家族の食糧を賄うだけの交換が成り立ちさえすれば問題は無いわけだ。

研究職でも実際に家族を養っていけている例が殆どなわけだから、研究職でも人生が不幸なわけでも何でもない、ということ。


さて、世の中でなぜ金持ちが望まれるのかと考えてみると、それは「人生のおかず」を求めるからだろう。

高等動物は生物として必要以上の思考能力を得た。これにより、必要最低限の生活ではつまらない、という感情が生まれてしまった。
人間はマックのハンバーガーで一生生活することはできないし、犬だって同じドッグフードだけを与えていてはそのうち食べなくなる。
こうして動物は必要以上の「遊興」を求めるようになった。より美味しいものを食したり、キラキラと輝く美しい宝石を手にしたり、あるいは仲間とルールを決めて運動し、他人より運動能力の勝っていることを誇示したり。

こうした欲望が他との物々交換を活発にする。いわゆる購買欲というやつだ。
つまり購買欲の満たされる量=交換の成り立つ量であり、ここから金=愉しみの公式が出てくる。


世の大半の人は、この公式を妄信している。というか、どうやらこれ以外の「愉しみ=？」の解を知らないらしい。
だからいい人生にはお金が大量に必要だ、ということがまことしやかに囁かれているのだ。

(以上めんどくさい文章。ここから俺の適当な理論)

さて。確かに研究職には金はそう沢山出ない。だから普通の人(悪い意味で)には大していい職には見えないだろう。
だが、よく考えても見てくれ。彼らは好きでその研究をやっているんだろう？学者になりたくて大学院まで進むのだろう？
だったらそれこそ人生のおかずじゃないか。夢を叶えられているんだから。
どうせその辺の金持ちなんて「夢は金持ちになる事でした」ぐらいの大して崇高でもない夢しか持ち合わせてないかったんだろうから、それに比べれば叶えるだけで十二分におかずになり得る夢だろう。


だから、「金持ちになれ」としか他人に言えないような奴は小さい奴ってこと。
幸せの形がいくつもあるってことを知らない、矮小なものでしかない。
本当にその人のことを考えるなら、「自分が楽しめるように人生を生きろ」と言うべきだ。
だから前者のような奴はお前のことを考えていない。ただお金という俗物に捕われているだけの、社会構造が生み出した木偶人形だ。
もしお前の幸せがお金を集め、使うことで満たされるものならば金を稼げばいい。それならば俺は構わないと思う。
だけど、意味も意義もなくただ金を稼ぐ人間にだけはなって欲しくない。

俺が言うことはただ一つ。
せっかくこの世に生まれた命なんだから、死んだときに「いい人生だった」って思えるように生きてみようぜ？






以上。
周りの言うことなんて気にするなよ？もちろん俺の言葉も一意見にすぎないから流してくれてもかまわない。